2020年10月29日

の、まにまに……

 日が短くなってきました。

 天気のよい日、Satoshiが日課の朝の散歩のため家をでるのは6時20分ごろ。もう夜は明けていますが、周りはまだモノクロの世界。ゆっくり30分ぐらい歩いて芝公園に着いたころ空がだんだん明るくなってきて、雲がちぎれたりくっついたりしながら秋の青い空が広がっていくそう。

「ああ、いつもの朝だな、と思うよ。変わりない1日の、ね」
 なじみの花屋さんのおばさんがすすめてくれた、かれんなローズスターに目をやりながら言います。

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 2週間ほど前からSatoshiの母親Tamiちゃんの具合がわるく、彼や義妹のSakura、それにわたしはある緊張感のなかで毎日をすごしています。

 Tamiちゃんは食事を口にしなくなりました。あんなに食いしん坊だったのに。食べものを口もとに持っていくといやがったり、手で払ったりするのです。

 身体機能が低くなって自然に食事をとらなくなる、とか、認知症のために食事をすることを忘れてしまうとか、いろんな話を聞きます。でもほんとうの理由はわかりません。

 彼女が暮らしている施設の看護師長さんと何度も話し合いました。

 口からの食事がむずかしいため、チューブをつかって胃に直接栄養を届ける胃ろうの説明もありました。SatoshiとSakuraは悩んだ末に、97歳というTamiちゃんの年齢も考え、病院でその医療処置をおこなわないことに決めました。看護師長さんからは、その場合は点滴などで栄養をとるようになります。あと何か月かはわかりませんが、看取り、の段階に入るでしょう、と伝えられています。

 話し合いのあと、泣いて疲れ果てたSakuraを実家に送っていった帰り道。新宿副都心のビルのあいだで小さく光る星を1つ、2つ見つけました。
 あんな明るいところでも星が見えるなんて。

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 コロナ禍のため面会は1か月に1回、1人だけと制限されていましたが、いまは1日にたった30分ですがいつでも会えることになりました。

 そして今日、Sakuraが食事の介助をしたときに、Tamiちゃんはメインのおかずやごはんを3分の1ほど食べたそうです。

 Sakuraが食べさせたから、なのでしょうか。

 人ってつよい、と思います。

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posted by shebrokeherwrist at 21:30| Comment(0) | 女性シニア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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